【すぐに使える】「うるおい」で声と喋りを魅力的に!
声や滑舌に自信がないからプレゼンは苦手、という話をよく聞きます。場合によっては声や滑舌のコンプレックスが原因でプレゼンどころかコミュニケーション全般に苦手意識を持っている人もいます。
一朝一夕でいわゆる「いい声」を安定して出せるようにすることはできません。
でも、この記事を読み終わって30分後の会議やプレゼンで使える、「いい声に近づく」小ネタがあるんです。それは、3つの場所を「うるおす」ことです。
肌をうるおす
わたしたちは顔の筋肉を複雑に動かすことで音声を作っています。唇と喉だけで喋っているわけではなく、顔も使っているんですね。
顔が乾燥していると動きがにぶくなるので、滑舌が甘くなり、聞き取りにくい話し方になってしまいます。
会議室やイベントホールなどは特に空気が乾燥していますので、プレゼンやスピーチにはお肌をうるおしてから臨みましょう。
ドラッグストアで売ってるアベンヌウォーターなど、化粧水スプレーをシュッとひと吹きするのが手軽です(お化粧崩れには注意!)。
唇にはリップクリームなどを塗っておいたほうがいいですが、グロスや、リップクリームでもリッチなタイプだと、上唇と下唇の離れが悪くてペタペタした子供っぽい喋り方になってしまったり、「ぺたっ」という唇が開くときの音(リップノイズ)がマイクにのります。べたつきすぎないタイプがいいですよ。
鼻をうるおす
鼻は声を出すための空気を取り込む器官であり、声を響かせる器官でもあります。声を作るためにも、声を届けるためにも、とても重要な役割を果たします。鼻が乾燥するとそれを解消しようとして過剰な分泌物が出され、鼻づまりを引き起こすそうです。
鼻がつまって困ることの一つは、一度に吸える空気の量が少なくなることです。大きな声を出しにくいのはもちろん、一息で長い文章を喋ることができず、いかにも苦しそうな印象を与えてしまいます。
もう一つは、つまった鼻では声を響かせるという役割を満足に果たせないため、それを補おうとして喉に力が入ってしまいます。すると、かえって通りにくく荒れた聞き苦しい声になったり、滑舌が悪くなったり、喉を痛めてしまったりします。
鼻をうるおすためには、タオルやハンカチを濡らして口元にあて息をすーはーするのが簡単です。清潔なハンカチを使ってくださいね。ハンカチがないときは手拭き用のペーパーでもいいですし、それもないときは、鼻の穴の入口にちょんちょんと水を付けるだけでもいいです。水分が鼻を通ってすっきりする感覚がありますよ!
…ただし、ハンカチはまだしも、濡らしたペーパーをあてたり鼻の穴を濡らしている姿はかなり怪しいので、トイレの個室などでこっそりやったほうがいいかもしれません!
なお、可能であれば鼻うがいが一番おすすめです。
喉をうるおす
もちろん喉のうるおいも重要です。無理なく声を出すためには喉および声帯のうるおいが欠かせません。
喉の渇きを感じる前に水分をとることが大事だというのは熱中症対策でもよく言われますよね。とにかく「自分が思っている以上に喉は乾きやすく、こまめにうるおいを与える必要がある」と意識しなくてはなりません。
わたしがお世話になっている音声外来(喋りや歌のための声のクリニック)では、喋っているときは5分ごとに一口水を飲むこと、と指導されました。プレゼンやスピーチなどの最中はそんなにこまめに飲めないかもしれませんが、少なくとも喋り始める直前には水を飲んでおきたいですね。
どれも簡単なのでぜひお試しを!
ここぞというときはもちろん、普段から肌と鼻と喉のうるおいに気を配れば、あなたの声や喋りの魅力をじわじわ高めていけますよ。