やるべきことは横に並べず縦に並べる
師走になりました。
年末年度末に向けて、仕事もプライベートも慌ただしくなりますね。
今のわたしの気になりごとは、予定より遅れている娘のインフルエンザ予防接種、同じくわたしと夫の予防接種、娘の耳鼻科と歯科の定期健診、喪中はがきの発送、年末の帰省のスケジュール、サンタさんにお願いするもの、年末調整、来年度の保育所の継続入所手続き、ふるさと納税、そしてもちろん仕事の案件いろいろ…
この時期は、
あ~あれもやらなきゃこれもやらなきゃ、やっぱりこっちが先だ、いやそれもやらないと、そういえば今夜のおかずはどうしよう?
といった具合にだんだんとっ散らかってきてしまうのですが、
そんな時に思い出す言葉があります。
恵さん、やるべきことというのはね、
横に並べてはいけないんですよ。縦に一列に並べるといいんです。
札幌のラジオ局に勤めていた頃、大学講師のS先生が教えてくださいました。S先生は童謡や唱歌をかけながら人の絆について考えるトーク番組のパーソナリティーをされていました。
20代前半のわたしが忙しさでいっぱいいっぱいになっているところを見かねて声をかけてくれたのだったでしょうか。
ゆっくりした調子で、やさしく伝えてくれたことははっきり覚えています。
やるべきことを「横に並べる」というのは、
目の前に右から左へ並べるということです。
Aをやらないといけない、Bもやらないといけない、Cも、Dも、Eも!
横に並べてしまうと、やるべきことの量に圧倒されるばかり。どれから手をつけていいかもわからないまま、無駄にエネルギーを消耗してしまいます。
「縦に並べる」というのは、
手前から奥に一列に並べるということです。
まずAをやる。次にBをやる。終わったらC。そのあとはD。最後にE。
縦に並べると、いま目の前にあるひとつだけに集中して、効率よく進めることができます。
あたりまえといえばあたりまえなのですが、忙しいときは忘れてしまいがちです。
「マルチタスクは非効率」という言い方よりも、「横に並べずに縦に並べる」という言い方のほうが、わたしにはしっくりくるようです。
あ、忙しくなってきたなーと感じたら、S先生の笑顔といっしょに思い出しています。
実は「縦に並べる」ことよりも「縦に並べるための優先順位づけ」が本質であって、そこを間違えてしまって忙しさが増しちゃうこともありますが…。まだ訓練が必要です。
そんな課題も縦に並べて、ひとつずつ、しっかりと。