娘はインプロヴァイザー(即興役者)!
「おててえほん」ってご存知ですか?
Eテレの「みいつけた!」でもやっている、両手のひらを絵本に見立てて物語をアドリブで作っていくという遊びです。
即興でストーリーを語るというのは、わたしがやっているインプロパフォーマンス(即興の演劇)とまったく同じ。
あるとき娘に「まま、おててえほん やって 」と言われて、よしきたー!まかせとけ!!と鼻息荒く挑戦したことがありました。
せっかくだから娘を意識した内容にしたくて、娘と同じく食べるのが大好きなお姫様のお話をすることに。
「あるところに、お姫様がいました。
お姫様は食べることが大好きで、毎日おいしいものをたくさん食べていたら、
どんどんどんどん大きくなって、ついにお城の塔から頭がはみ出してしまいました…」
すると、黙って聞いていた娘が突然、
「もういい」
と。
え、ええーー!!!!
気合十分でおててえほんをスタートしていたわたしは動揺しつつ、「お、おもしろくなかった?」と聞くと、即「うん」との返事。
…ショック。
ものすごいショック。
しかも、娘はそのあと、
「あるところに、おひめさまがいました。」
と、自らおててえほんを始めました。
えっ、冒頭、わたしのお話とおんなじだけど…。
「おしろには、きゅうりが とんできました。みかんも とんできました。
それから、みーんな いっしょに、たのしくなりました。
おしまい!!」
そして、満面の笑み。
どーだ!!って感じの会心の笑みです。
なんだよそのお話ー!!
きゅうり?みかん?ただの自分の好物じゃないか!!
…でも、悔しいけど、なんかよくわからないけどママのお話よりおもしろかった。
お城に空から飛んでくるきゅうりと、みかん。きゅうりとみかんと手をつないで(?)踊るお姫様。想像するとかなりシュール。
たしかにわたしの話は展開がちょっとありきたりだったなぁ、いや、このあとおもしろく展開していくところだったんだけどね、まあそんなこといってるうちに飽きちゃうもんね…そういえばこの前のインプロのレッスンでも「さっさと本題に入りましょう」って言われたんだった。そして予想を裏切るものが出てくるとやっぱりおもしろいんだよね。うう、ごにょごにょ。
…なんにしても、子供の自由な発想に感服。
娘のほうがわたしよりよっぽどインプロヴァイザー(即興役者)でした!
毎週通っているインプロのレッスンでは、子育てにも役立つ気づきを得ています。
また、逆にこうして子供からインプロの気づきをもらうこともあるのがおもしろいです。
インプロは子育てに役立てたくて始めたわけではないけれど、結果的に相乗効果をもたらしてくれています。
インプロをしているから子育てがもっと楽しくなるし、子育てをしているからインプロがもっと楽しくなるのを感じます。
わたしの大好きなもの、お芝居と娘が結びつくというのは、なんだかとってもうれしいです。