声と言葉とワーキングマザー

司会の仕事、演劇、ITベンチャー勤務で学んだこと、WM生活を発信します。

ネイルをするのは家事をしないダメな母?

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日経DUALで、川上未映子さんの連載が再開していました。

やった~、嬉しいな。

 

育休中に読んだ川上さんのエッセイ「きみは赤ちゃん」は衝撃的でした。

飾らない、まっすぐな、生き生きとした文章に胸を打たれ、それ以来のファンです。

日経DUALで前の連載が終わってしまったときはがっかりしたので、帰ってきてくれて楽しみが増えました。


で、今回もやっぱりテーマがいいよなぁ、等身大だよなぁ、と、うんうん頷きながら読みました。

dual.nikkei.co.jp

ネイル。

あんなにちっぽけな面積なのに、すごい力を秘めた場所。

女性の考え方とか、生き様とか、けっこう現れたりする場所ですよね。

しかし川上さんも多くの働く母と同じように自分の美容に手間暇かけることが難しく、出産前にはせっせとネイルサロンに通っていたのがうそのように、気づけばむき出しかさかさの爪だったといいます。

そんなとき、

色々が行き届いたきれいな爪を見てしまうと「あっ」と思ってしまうのだ。さっとこう、手をひっこめたくなるあの感じ……。

というのがあるそう。

わかる、わかる…。すっごくわかる。

 

でもエッセイによると、ヘアメイクさんのお友達におしえてもらった「ものすっごいマニキュア」に出会い、ちょっと塗るだけでとてもいい気分になれたようです。

これさえ塗っておけば、「自分に気をつかってるかどうか問題」は、もう大丈夫だ。少々の体重増加も、なかなかカラーに行けなくてぴょんと飛び出した白髪も、目のしたのクマも、全ナシだ。

…というのだから、その効果たるや。

でも本当に、ネイルにはそんな力がある。

ネイルは本当に大事な大事なパーツなのだと思う。


わたしはというと、1年2カ月の育休を終え復職するとき、仕事への気合を込めて凝ったネイルをしていました。

オリジナルのデザインを考えて、右手左手どちらを見てもスキがなく、自分でも見るたびにテンションが上がるネイルを、3か月ほど続けていました。

まあ、それから仕事が本格的に忙しくなるにつれて、まずオフしに行く時間がとれなくなり、自分で削ったら爪がぼろぼろに傷んじゃって、そのままサロンには行かなくなってしまったのですが。


まあ行かなくなったのは置いておいて、

たしかにあの頃、社会復帰に気合を入れていたわたしの心をネイルが支えてくれた面がありました。

でもね、当時そんなわたしの爪を見たある人に何気なく言われた忘れられない言葉があるんです。

 

「その爪、どうやってお米研ぐんですか?」

 

責めるような調子でもなく、すごーくナチュラルに。

その人の人柄を考えても、単純に、疑問に思っただけって感じでしたね。

 

あなたならなんて答えますか?

わたしは、「うち、無洗米なんで…」って答えました(笑)

いや、事実なんですけどねー。

 

でも時間がたつにつれて、「その爪、どうやってお米研ぐんですか?」がすごく納得いかなくなってきました。

実際はお米研いだくらいでジェルが剥がれたりしませんが。

わたしの爪は、ストーンで飾り立てるよりまずお米を研ぐためのものだと思ってるんですかね?

 

 

こんな何気ない言葉に傷ついている暇はないほど、自分の生き方に集中したいと思います。

わたしもネイルサロンはずいぶんご無沙汰ですが、川上さんが惚れ込んだという「ものすっごいマニキュア」、セブンイレブンで売ってる「パラドゥ」だそうなので、後で買いに行こうっと。