声と言葉とワーキングマザー

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女優のトレーニングで仕事や育児もスキルアップ!「シアターゲーム」ってなに?

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役者さんが稽古をするとき、まず何から始めるかご存知ですか?

 

ストレッチ?

その通り!まずは身体をしっかりほぐすことが大切ですよね。

 

じゃあその次は?

台本を読む?

ぶぶー。その前に、もうちょっと、ウォーミングアップを続けます。

ウォーミングアップって、発声練習?筋トレ??

それもありますが…

 

身体と頭をあたため、初めて会った役者さん同士の距離を近づける効果もある、とっておきのウォーミングアップの手段があるんです。

それが、「シアターゲーム」

劇場のゲーム、という名前の通り、演技に関わる様々なスキルを伸ばすことを目的としたゲーム形式のトレーニング法です。

シアターゲームの種類は数百以上とされ、細かいやり方は劇団などによって異なることもあり、正確な数はわからないようです。

 

演技のスキルを伸ばす、とか、俳優の稽古に使われる、というと、なんだかトクベツなもののように感じますよね。

でも実際は、本当に簡単な誰でも楽しめるゲームなんです。

 

例えば、わたしが好きなゲームのひとつに「リズム連想」というものがあります。

字のまんま、リズムにあわせて連想ゲームをする、というだけのゲームです!

 

ゲームに参加する人が輪になって、

パンパン(全員で手拍子)、りんご、パンパン、赤い、パンパン、だるま…

というふうに、手拍子の合間に1人ずつ、連想した言葉を言っていく…というだけ。

 

ね、全然トクベツじゃない、簡単なゲームですよね。

ただし役者同志で本気になると、「リズムに合わせて」のリズムが激速になったりするんですが(笑)、そのへんはメンバーにあわせて柔軟に楽しめます。

そして、たかが連想ゲーム、されど連想ゲーム。

やってみると意外と頭を使うもので、想像力や、頭の瞬発力を鍛えることができます。

 

そんなふうに、実はシアターゲームによって伸ばせるスキルというのは、

想像力、瞬発力、集中力、コミュニケーション能力、反射神経、リズム感…

といった、役者に限らず誰にでも役立つ能力ばかりなんです。

そのうえ「ゲーム」なわけですから、子供から大人まで気軽に楽しめます。

そんなシアターゲームが、一部の人にしか親しまれていないのは、もったいない!!

 

わたしは学生の頃に所属していた演劇部、友人と立ち上げた劇団、客演(助っ人出演)させてもらった劇団、所属していた養成所、などいろいろなところで様々なシアターゲームに取り組んでいますが、シアターゲームが本当に大好きです。

スキルを伸ばし、仲間とのコミュニケーションが取れ、

なにより楽しい!!

だってゲームですから、楽しいんですよね。


大人になってから、体や頭を使って真剣にゲームをする機会、持てていますか?

スポーツ?いいですね!

お正月に集まった親戚とやるカルタ?それもいいですね!


…そういう機会、何もないなぁ。という方も少なくないんじゃないでしょうか。

いくつになっても、遊ぶことは大切な人生の彩りです。

しかもそれが、集中力や、想像力、コミュニケーション能力、反射神経、リズム感…などのトレーニングにもなるんだとしたら、

シアターゲームが、俳優の訓練以外でももっと活用されたらいいのに!!

(仕事や家事育児で忙しいのに遊ぶなんて…という罪悪感も薄くなるしね!!)

と強く思うのです。


仕事で独創的なアイディアを出せるようになりたい。

子供ともっと表現力豊かに接したい。

単純に、やったことのない新鮮な遊びをしたい人にも。

シアターゲームはぴったりなんです。


もっとみんなにシアターゲームを楽しんでもらいたいな、というのは、わたしが15歳で演劇を始めシアターゲームに出会ってからの夢でした。

わたしには他にもたくさんの夢があるため、シアターゲームを広めたいという想いについてしばらく忘れちゃっていました。

でも、今年(2016年)、インプロパフォーマンスを本格的に初めて、思い出したんです。

インプロというのは台本なし、打ち合わせなしの即興で演じるお芝居なのですが、その多くはゲームの形式をとります。

そのためシアターゲームと共通する点も多く、インプロをすることでシアターゲームへの想いもわたしの心によみがえってきたのでした。


少し話が飛躍しますが、

人工知能の発達がめざましい今、わたしたちは「人間らしさとは何か」という問いに直面しています。

そんな時代に、人間が自分の心と体だけで作り出し楽しむゲーム…シアターゲームは、ぴったりのトレーニングであり、遊びなんじゃないかとも思います。


だけど、シアターゲームなんて、演劇と関わりのない人はまず知りません。

いや、演劇を観るのが好きな人でも、もしかすると演劇をやっている人ですら、「シアターゲームってなに?」という人がけっこういるんじゃないかと思います。

 

だからわたしはシアターゲームが大好きなひとのひとりとして、少しずつ、このブログでシアターゲームについてご紹介していきたいと思います。

わたしはシアターゲームの権威とかそういうものでは全然ありませんので、もし詳しい方がこのブログをご覧になったら、ぜひコメントしていただき、一緒にシアターゲームを広めていけたら楽しそうだなとワクワクしています(詳しいあなた、お願いします!)。

 

具体的なシアターゲームの例が連想ゲームだけじゃあぴんとこないかもしれませんね。

他にもわたしが好きなゲームは、「ウインクキラー」「ピンポンパン」「名前オニ」…

タイトルだけでもおもしろそうだと思いませんか?

特にウインクキラーって、かわいいですよね!ゲーム内容もとってもかわいいんですよ。

 

これから「インプロ・シアターゲーム」というカテゴリへこつこつ書いていきますので、どうぞお付き合いくださいね!