声と言葉とワーキングマザー

司会の仕事、演劇、ITベンチャー勤務で学んだこと、WM生活を発信します。

ペラペラ喋れるあなた、本当に「話し上手」ですか?

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話し上手、って、どういうことだと思いますか?

 

噛まずに喋れること?

声が大きくてよく通ること?

説明がわかりやすいこと?

 

どれもそうであるに越したことはありませんが、正解ではありません。

 

誤解されやすいことなのでもっと知ってもらいたいと常々思っているのですが、たまたまAudible(オーディブル、本を音声で楽しめるサービス)で聞いた本の前書き部分にも同じ趣旨のことが書かれていました。

「話し上手」の定義についてです。

 

「話す」ことは手段であって目的ではありません。

「話す」ことによって、聞き手に共感してもらう、何かアクションをとってもらうなどの目的があるはずです(ただ聞いてほしいだけのおしゃべりは別として…)。

 

つまり、話し上手というのは、

聞き手の心を動かし行動に繋げられる話し方ができる人

のことを指します。

 

そういう人はもちろん「話し上手」と評価されると思いますが、

聞き手がどうかは関係なくただペラペラ喋れることをもって話し上手と言ったりもしますよね。

逆に、滑舌が悪い人はそれだけで自分は話すのが下手だと思い込んでしまったり。

 

もったいない!!

 

ペラペラ喋れるだけで満足していては、それ以上話し上手になれません。

滑舌が悪いだけであきらめていては、可能性を無駄にしています。

 

もったいないー!!!

 

Audibleで聞いているのは『「上手な話し方」が自然と身につく45の法則」』という本です。

こちらでは以下のようにふれていました。

話し上手とは、目的を達成し効果を上げる話ができる人のことを言う。
セールスマンのなかには、立て板に水を流したように1人で
しゃべりまくっている人がいる。まったく反対に、
商品の説明もロクにできない人もいる。

これは両者とも話し上手とは言えない。では、話し上手とはどのような人か。
人前でよどみなく自分の考えを話している、初対面の人と臆せず話す、
熱っぽく人を説得する、テキパキと部下に指示を与えている。このような光景を見ると
「この人は話し上手だな」と思う。たしかに話し上手には違いないが、
話し上手の判断基準は、もう一歩踏み込み効果を上げることができたかどうかを
最終的な物差しにしたい。

(「上手な話し方」が自然と身につく45の法則/金井 英之)

ペラペラ喋れて、周囲にすごいねとほめられ、自分でも満足してしまっているばかりに、それ以上話し上手になれていない人というのをたくさん見かけます。

本当はもっともっと話し上手になれるのに、とてももったいないです。

 

逆に、「自分は滑舌が悪いから話し上手にはなれない」と思い込んでいる人もよく見かけます。

滑舌が悪くたって人の心を動かすことはできます。

滑舌の悪い芸能人も、滑舌の悪い政治家も、たくさんいますよね。

滑舌をよくするのが大切ではなく、話すことで何か効果をあげることが大切なのですから、滑舌の悪さをそんなに悩む必要はないのです。

こちらもとてももったいない。

(もちろん滑舌がいいに越したことはないし、訓練でよくすることもできますが)

 

滑舌や発声、発音、そういったことももちろん大事です。

でも、喋ることそのものを仕事にするのでない限り、ある程度以上の「美しい喋り」「流ちょうな喋り」を追求する必要はないと思います。

それよりも、自分はなんのために喋っているのかという「目的志向」、どうしたら相手の心に響くかという「相手目線」をよく考えたほうが、話し上手への近道です。

 

 

ちなみに、わたし自身のことでいえば、

「三木さんはさすがきれいな喋りですね」

と言われたときはドキッとします。

 

わたしの喋り、大丈夫だったかな?と心配になる、という意味でです。

「きれいな喋り」と思ってもらうことが一番の目的ではないからです。

「きれいなだけの喋り」になってしまってなかったか、注意深く振り返らなくてはいけません。

 

(ナレーションなどは「きれいな喋り」と思ってもらうことも重要な場合もあります。それに、きれいと評価していただくこと自体はとてもうれしいです!)

 

 

話すのが上手だね!と人に言われる方、

自分は話すのが下手だと思っている方、


本当にあなたは話し上手/下手ですか?

ちょっと振り返ってみると、気づきがあるかもしれませんよ。