相づちが苦手な方におすすめしたい、「喋らない相づち」
人気ブロガーのモンズースーさんが書かれた、会話と相づちに関する記事を拝見しました。
魚住りえさんの雑誌連載「もっと愛される話し方」を読んで、相づちの難しさについて述べられていました。
元記事のマンガがかわいいのでぜひ見ていただきたいのですが、少し引用させていただくと、
・「機械的な相づち」を使ってしまう
・自分が相手に同じ相づちを連打されるといい気持ちはしないかも
・ちょうどいい相づちって難しい
といったところです。
たしかに、相づちって奥が深いですよね。
多すぎても少なすぎてもいけない。
同じ相づちばかりでなくバリエーションも必要。
で、そんなふうに意識しすぎると、話の内容が頭に入ってこなかったりして…。
わたしも相づちや聞く態度でたくさん失敗してきました。
子供の頃も含めですが、「聞いてるの?」「本当にわかってる?」と何度言われたことか…。
「ちゃんと聞いてるのに!!」と思ったものですが、相づちって、ただ打つだけじゃだめなんですよね。
「聞いてます」「わかってます」ということを「相手に伝えられて」初めて相づちとして意味があります。
とはいえ難しく考えるすぎると相づちに気を取られて肝心の話がわからなくなってしまいますから、
相づちが苦手だなーと感じる人は、まず単純に使える相づちのバリエーションを増やすのがよいです。
モンズースーさんも書かれてましたが、同じ相づちの連打は悪い印象を与えやすいです。
逆にいうと、バリエーションがあるだけで相手の印象はかなり違ってくるということです。
では、どうやって相づちのバリエーションを増やすのか?
わたしがおすすめしたいのは、「喋らない相づち」です。
あなたは使い慣れた相づちがいくつありますか?
「はい」
「そうなんですか」
「なるほど」
…の3つだとしましょうか。
これらを、喋らずに、目や口やうなづきで表現してみてください。
例えば、
「はい」…うなづく
「そうなんですか」…目を少し見開く
「なるほど」…軽くうなづきながら口を少しすぼめる(声に出さず「ほ~」と言うように)
といった感じです。
これだけで、バリエーションが倍になりました!
実はこれ、ラジオパーソナリティーとして1000回ほどインタビューをさせていただくうちに身につけた方法です。
ラジオやテレビのインタビューは、インタビュアーの相づちが入りすぎてはいけません。
インタビューされている人が喋るたびに「はい」「なるほど!」と相づちが入ったらうるさいですよね。
それで、インタビュー相手に「わたしはあなたの話を聞いていますよ」などと声を出さずに伝える表現を模索していったのです。
うなづく、目を開いたり閉じたりする、口の形、これだけで十分気持ちを伝えることができます。
さらに表情や手の動きにも気を配れば、無限の表現ができます。
まずは上に紹介したように3つほど、あなたが使いやすい「喋らない相づち」を考えてみてください。
はじめはやりにくいかもしれませんが、使っているうちに自分のものになっていきます。
きっとこれまでのように相づちに困ることがなくなっていきますよ。
「聞いてます」「わかってます」ということを「相手に伝えられて」初めて相づちとして意味がある
ということに補足しますと、
要は、話を聞くときは耳だけで聞いてはいけないということなんですよね。
「ちゃんと聞いてるの?」と言われてしまうのは、相づちが少ないだけでなく、無表情だったりして反応がないときです。
会話はキャッチボールといいますが、それは「声」をキャッチボールするということではありません。
考えや思いをキャッチボールするのです。
だから、相手から声を使って「考え」を投げられたら、まずそれを受け取ったことを表現しないといけないんですね。
声(相づち)はその手段のひとつにすぎず、動きや表情も活用して「聞く」=受け取ったと伝えることをしないといけません。
そのあとで、あなたの「考え」を投げる。
そういうキャッチボールです。
「喋らない相づち」というアイテムがふえると、キャッチボールがもっと楽しくなりますよ!