「この人の話を聞いてみたい」と思ってもらえる自己紹介のコツ
先日、自己紹介について書いた記事の評判がよかったため、第2弾をお届けします。
※先日の記事はこちら
今回はもう少し踏み込んで、自己紹介の内容についてです。
セミナー会場、異業種交流会、飲み会など、大人数の前で自己紹介をしたあと、
「この人の話をもっと聞きたい!」
「あとで話しかけてみよう!」
と思ってもらうためには、どんな自己紹介をしたらいいのでしょうか?
答えは、
「あなたに話しかけるメリットがある」
と感じてもらえる自己紹介です。
人間は、自分がすでに興味のあることか、得になることしか聞きません。
初めて会った人の「興味のあること」を想像するのは難しいです。
会場全体のテーマになっていることや、普遍的なテーマ(女性にとっての美容など)であれば想像がつくこともありますが、他の人の自己紹介と差別化するのが難しいですね。
それに「自分から話しかける」というエネルギーを使うことを相手に求めるなら、「興味のあること」より「メリットのあること」のほうが動機として強いため効果が期待できます。
メリットというと直接的な感じがしますが、なにも、あなたと知り合いになると物がもらえるとか安く買えるとか、そういう情報が必要だというのではありません(そんな自己紹介、あやしい!!)。
あなたと話すと自分の仕事に役に立つ話が聞けそう、
新しい情報を得られそう、
自分が問題意識を持っていることについて意見を聞けそう、
そんなふうに思ってもらえる自己紹介をしましょうということです。
もう少し具体的に考えてみます。
例えばわたしが、様々な業種の方たちの名刺交換を目的とした交流会で自己紹介をするとします。
自分の職業について、
「ナレーターです。
最近はWeb上の動画に使う音声を収録することが多いです。」
と説明すると、どうでしょうか。
制作会社の方や、趣味で映像を撮っている方、会社勤めをしながらナレーターや声優を目指している方には、これだけでも興味をもってもらえるかもしれません(わりと珍しい職業なので、それだけでおもしろがってもらえる可能性はあります)。
でも、どう考えても興味をもってくれる人は少なそうですよね。
では、こちらはいかがでしょうか。
「ナレーターです。
最近はeラーニング教材の音声のご用命が多く、
先日はプログラミングを教える動画のナレーションを担当しました。
わかりやすい読みだとご好評いただき、
毎日たくさんの方に視聴していただいているそうです。」
「eラーニング」「プログラミング」「わかりやすい読み」というキーワードが入ったことで、
「うちの会社でも教材を作りたい。どうやったら作れるのか聞けるかな」
「プログラミングを教える動画って、どこで見られるのか知りたいな」
「社内イベントで進行役をするんだけど、話し方のアドバイスをもらえないかな」
など、メリットを連想してもらいやすい内容になりました。
ナレーターと直接関わりのある方だけでなく、教育系の方、IT系の方、人事の方、総務の方など、興味を持ってくれる方の層がぐっと広がりますね。
このときのポイントは、仕事を「モノ」ではなく「ヒト」の軸で紹介することです。
「モノ」軸というのは、「ナレーターとして音声を収録している」という見方です。
「ヒト」軸というのは、「ナレーターとしてこんな人の役に立っている」という見方です。
ヒトとのつながりから自分の仕事を紹介すると、そのまま聞き手のメリットにつながりやすいです。
最後に、その場にいるどんな人に印象付けたいかによって提示するメリットを変えるとばっちりです!
上記の例では「eラーニングのナレーション」からメリットを提示しましたが、教育系でなくエンターテイメント系の方と繋がりを持ちたいと思っているなら、「映画宣伝用のナレーションをしました」とか、別の内容にしたほうがいいですね。
「この人の話を聞いてみたい」と思ってもらえる自己紹介をするには、
「あなたに話しかけるメリットがある」と感じてもらえる内容にすること。
繋がりをもちたい相手にあわせて、提示するメリットを変えること。
ぜひあなたのお仕事や状況にあわせてアレンジしてみてくださいね。