声と言葉とワーキングマザー

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【すぐに使える】説明の基本形 ~「トムヤムクンって何?」と聞かれたら~

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 あなたは友だちとタイ料理のお店に入りました。
タイ料理初体験の友だちがあなたに聞きます。

「トムヤムクンって、どんな料理?」

あなたなら、どう説明しますか?


相手が知らない「何か」について説明するのって難しいものです。
自分は知っているけど、相手は知らない。話し手と聞き手の知識の差があるモノやコトについてわかりやすく説明するとき、話し手の力量が問われます。

 

トムヤムクン、トムヤムクン…

辛い。酸っぱい。エビが入ってる。おいしい。世界3大スープって言われてるんだっけ…

トムヤムクンについて浮かぶいくつかのキーワード。
これをどのように組み立てて話すかが説明のカギですよね。

例えばこのとき、あなたはエビが大好きで、一番初めに浮かんだ言葉が「エビ」だったとします。
勢いのまま友だちに「トムヤムクンはね、エビが入っているんだよ」と説明し始めてしまったら、どうなるでしょうか。友だちは、エビの「炒め物」をイメージしてしまうかもしれません。そのまま説明を続けたとします。

あなた「辛くて、酸味があって…」
友だち「(辛くて酸っぱい味付けのエビ炒めかな?)」
あなた「複雑な味わいでね、すっごくおいしいんだよ」
友だち「(おなかすいてるし、がっつりした炒め物が食べたくなってきた!)」

あなたの友だちは、辛味と酸味が効いた複雑な味ですごくおいしいエビの炒め物を早く食べたいなー!と思ってしまうかもしれません。

それなのに、あなたが最後に
「世界3大スープって言われてるくらいだし、本当においしいよ!」
と付け加えたらどうでしょうか。

「…って、スープかよ!」

とつっこみたくなっちゃいますよね。

 

「何か」を説明するときは、最初が肝心です。

思いつくままに話してしまうと、この例のように相手をガッカリさせてしまったり、それだけならまだしも、結局「何か」がなんなのかよくわからなかったということになりかねません。

枝葉から語らず幹から語れ、とも言いますね。トムヤムクンの幹は何か?枝葉は何か?考えてから説明するとうまくいきます。

幹や枝葉がなんなのか判断しにくいというときは、便利な「説明の基本形」で考えるのがおすすめです。


説明の基本形
①「何か」は、何に分類されるか?
②その分類の中の他のものとの違いは何か? 

「分類」というと難しく感じるかもしれませんが、ざっくりいうと何なのか?ということです。

トムヤムクンなら、
①スープ
辛い/酸っぱい/エビが入ってる/おいしい/世界3大スープと言われている

このように組み立てるとわかりやすくなります。 

「トムヤムクンはね、スープだよ。辛味と酸味が効いてて、エビが入ってるよ。すっごくおいしくて、世界3大スープとも言われているんだよ!」 

こんなかんじでしょうか。

 ちなみに、この例はタイ料理店での会話なので、「タイ料理」というキーワードは省いています。でもトムヤムクンが何料理かもわからない状態で説明する場合は、①で「スープ」ではなく「タイのスープ」としたほうがわかりやすいですね。

このようにちょっとアレンジしながら、いろんなシーンで使える「説明の基本形」です。

 

「自分は知っているけど、相手は知らないモノ・コトを説明するとき」というのは、例えば、

  • 初めて会った人に、自社の主力製品を紹介する
  • 同僚に、これから引き継ぐ取引先の担当者はどんな人なのか伝える
  • 上司に、昨日の出来事を報告する

こんなシーンも当てはまります。頻繁に遭遇しますよね。
「説明」はしょっちゅうしなくてはならないからこそ、スムーズにできるようになると、自分の毎日への影響が大きいです。伝えられないストレスがぐっと減りますよ。

 

説明の基本形、おすすめです。
ぜひ使ってみてくださいね。